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歩荷(ぼっか)トレーニング

 山の道具は、以前より改良され、軽量化されており、荷物はなるべく軽くした方が良いと考える登山者は多いと思います。しかし、最近の軽量化の流れは、登山という歩行技術を衰退させたと考える方もいるようです。特に軽量化により、山を登る、下りるという動作が下手になってしまったと言います。そこで今回は登山のトレーニングのひとつである歩荷(ぼっか)トレーニングについてご紹介させていただきます。
 歩荷とは、人が背中に荷物を背負って歩行で山などの自然の中を運ぶことを言います。日本では一般に、背負子(しょいこ)に箱詰めなどした荷物などを何段にも重ねて乗せ、その背負子を背負って運ぶスタイルをとります。歩荷トレーニングでは体重の1/2〜2/3の荷物を担いで歩く練習をします。
 登山では、足で蹴って、踏ん張って登ろうとすると、とても疲れます。踏ん張るのではなくて、力を抜く感じで足を前に出します。背中に重いザックを背負ったら、足の力をスッと抜いて膝を前に出さないと歩けません。また、重いザックを背負うと、足の置き場にも気を配らなければなりません。いつもなら何も考えずに登ってしまうステップも、途中に足の置き場がないかを探します。そうすると無理なく歩ける足場をきちんと探して歩くことができるようになるのです。他にも間違った動きや効率の悪い動きをすると、負荷が大きいため早く顕著に痛みとして反応するので、使い方を修正せざる得なくなり、疲れない動きの獲得や荷物の揺れを制御するための体幹が鍛えられることが期待できます。
 歩荷をすると理想的な足の運びと体幹を使った正しいバランスが身に付きやすいということです。しかし、あくまでも無理のない重量で行うことが大事です。身体に合わせて、少しずつ重量を上げていくと良いでしょう。その昔、山岳部や山岳会で行われていた歩荷トレーニングは単なるシゴキではなく、正しい歩き方を身につけるトレーニングだったんですね。
By ルン
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