風は、一定の速さで吹いているものではなく、ある時は強く、ある時は弱く、刻々とその速さが変化しています。そういう風速の絶え間ない小刻みな変化を「風の息」と呼んでいます。そして風速は、求める時間によって「瞬間風速」や「平均風速」というような表現がされます。瞬間風速とは瞬間毎の風を指し、また瞬間風速の最大値を最大瞬間風速と言います。一方、平均風速は10分間の風速の平均のことを指します。そして、平均風速の最大値は最大風速と呼ばれ、天気予報や気象情報などで「風速○メートル」という場合、この10分間の平均風速のことを指します。
例えば、10分間の風速の変化を見たときに、一番風速が小さいときで2.4m/s、一番大きいときで25.7m/sの風が吹いていたとします。ここで見ると25.7m/sが最大瞬間風速となり、10分間の風速の平均が13.8m/sの場合、この値が平均風速となります。一般的に、瞬間風速は平均風速の1.5から2倍近い値になります。なので、暴風警報が発表され、「25メートルの暴風の恐れがある」といった場合、瞬間風速では50メートル近い風が吹く可能性がありますので、注意が必要です。
平均風速が10以上15m/s未満の場合、樹木全体が揺れ始める程度、やや強い風と表現されます。15以上20未満になると、強い風と表現され、風にあおられて転倒の恐れが出てきたり、高速運転中、横風に流される感覚が大きくなります。20以上30未満なると、非常に強い風となり、何かにつかまらないと立っていられない状態になります。細い木の幹が折れたり、根の張っていない木は倒れ始め、看板などが落下・飛散する可能性があります。30以上になると猛烈な風と呼ばれ、建物の倒壊の恐れもあり、屋外での活動が非常に危なくなります。年々台風の被害は大きくなっているので、天気予報の風速にも気をつけていきましょう。
By ルン
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