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食餌誘発熱産生

 人が消費するエネルギーは、体を動かさなくても自然に消費される基礎代謝、身体を動かすことによって消費される活動代謝、食事をしたときに消費される食事誘発性熱産生の3つに大別されます。このうち、総消費エネルギーの約6割を占めるのが基礎代謝です。基礎代謝とは睡眠時など体を動かしていない状態の時であっても、体温を保つ、呼吸をする、血液の循環など、生命を維持する活動に必要なエネルギーのことを指します。活動代謝とは文字通り、体を動かすことによって消費するエネルギーのこと、そしてあまり聞き慣れない食事誘発性熱産生とは、食事をした後に消費されるエネルギーのことで、食後は体がぽかぽかと暖かく感じることがあると思いますが、これは食事誘発性熱産生によるものです。一日に消費されるエネルギー量の1割程度を占めるもので、安静にしていても消費されるこのエネルギーは胃腸での消化吸収時や、肝臓などで栄養をエネルギーに変換するとき、またエネルギーの元となるブドウ糖をグリコーゲンに変えて筋肉や肝臓に蓄えるときなどに使われます。
 「痩せたいから」といって食事量を極端に減らしたりすると、食事誘発性熱産生から得られる1割程度の消費エネルギーを失うことになります。また、あまり噛まずに食事をしてしまうと、満腹感を得るまでに時間がかかってしまい、食べ過ぎてしまったり、食べたのに満足感が得られなかったりすることが起こります。しかし、よく噛む習慣をつければ過食も防げ、食事誘発性熱産生を高めることができるのです。また、消化吸収に関わる消費エネルギーという点で考えると、ハンバーグのような加工食品より、ステーキのように素材そのものを食べる方が、消費エネルギーは高くなると思われます。よく噛むことに慣れていない方は、食事を「よく味わって食べる」ことを意識してみるのも良いと思います。
 体脂肪を燃焼させるには、食事をよく噛むこと、そして適度な運動をすることも消費エネルギーをアップさせることに繋がります。小さな行動の積み重ねで太りにくい体に近づきましょう。
by chirune
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