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お酒は少量でも毒!

 お酒は「少量であれば健康に良いが、過量になると悪影響がある」と考えられていましたが、たとえ少量でも健康に悪いという報告がされています。世界的に飲酒のガイドラインが、その国の飲酒習慣で推奨基準が設けられています。そして、アルコールは少量であれば動脈硬化によって起こる病気(脳梗塞や心筋梗塞)のリスクを下げるものの、がんに関しては少量でもリスクを高めることで意見はまちまちになっています。
 そもそもアルコールが少量ならば健康に良いのではないかという話は、フランス人の食生活からきていて、バターなどの健康に悪い脂肪をたくさん摂取し、喫煙率も高いにもかかわらず、近隣諸国よりも心筋梗塞の死亡者が少ないのは、ワインの摂取量が多いためだと考えられていました。そして、複数の研究でアルコールは少量であれば動脈硬化を原因とした病気によって死亡する確率を減らす可能性があると報告されたことが「アルコールは少量であれば健康に良い」と言われるようになったようです。しかし、アルコールで脳梗塞や心筋梗塞のリスクが下がっている(因果関係)のか、アルコールを飲んでいる人が脳梗塞や心筋梗塞のリスクが低いだけなのか(相関関係)なのかはわかっていないようです。つまり少量のアルコールが健康に良いかどうかは、動脈硬化への影響とがんへの影響の「つな引き」で決まるということで、今回の研究はこの2つを組み合わせると健康への影響がどうなるのかを分析したものです。今回の論文は、世界195カ国で実施された592の研究を統合して心筋梗塞や乳がんを含む23個の健康指標へのアルコールの影響を総合的に評価したものです。もし、心筋梗塞や糖尿病のリスクが低くなっても、乳がんや結核(そしてアルコールに関連した交通事故や外傷)のリスクが高いことを考えるとアルコールの健康へのマイナス要素は高いようです。
 もし、好きでもないのに健康に良いからという理由でアルコールを少量飲んでいる人は止めたほうが良いです。しかし、好きで飲んでる方は、自分自身のリスクなどを総合的に判断して決めたら良いと思います。人間は病気にならないためだけに生きているわけではないので、適量レベルまでに抑えてたしなむことは良いのでは思います。
by グランブラー
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