下腿三頭筋は、3つの筋肉から構成されていて、浅い部分の「腓腹筋」という筋肉が内側と外側の2つあり、深い部分に「ヒラメ筋」があります。腓腹筋は大腿骨からはじまり、ヒラメ筋は脛骨、腓骨からはじまります。腓腹筋とヒラメ筋が合わさってアキレス腱となり、踵骨(かかと)に付着しています。
下腿三頭筋の役割は、主に膝関節の屈曲と足関節の「底屈」という足首を下に向ける運動を行います。立っている時や歩く時、階段の昇り降りをする際などさまざまな動作の時に働きます。だから、下腿三頭筋の筋力低下・筋繊維の短縮・関節の可動性低下などの機能低下が起こると身体に色々な不具合がでてきます。下腿三頭筋の筋力低下を起こしてしまうと、歩行する際の推進力がなくなったり、つま先が地面や段差にひっかかったりします。筋肉は伸びたり縮んだりすることで力を発揮しますが、短縮すると伸縮性も失ってしまうので筋力を発揮出来なくなりるだけでなく、足首が思うように動かなくなります。筋力低下や筋線維の短縮が起きてしまうことにより、歩行する際に足がひっかかりやすくなり、転倒しやすくなるので、下腿三頭筋を正常に維持することは、あらゆる動作を行う上で非常に大切なことと言えます。
足(膝から下)は、心臓から遠いため血液の循環が悪くなり易くなりますが、ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋がポンプの役割を果たして血行を促進させて、心臓へ血液を送り返す働きをしています。だから、長時間座っていると、足がしびれてきたり、攣(つ)ってしまう経験をされたことがある方も多いと思います。これは、水分不足や電解質異常による影響と言われていますが、長時間同じ姿勢を保っていたことによる循環不全も原因の一つです。長時間同じ姿勢をしている時は、足首を上下に動かし下腿三頭筋の収縮を促すと、循環が改善しやすくなります。全身の血液循環を良好に保持する上でも、下腿三頭筋の機能を保っておくだけでなく、全身の筋肉の働きも落さないようにする必要があります。
by 筋知良
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