本も映画も記録的ヒットとなっている「鬼滅の刃(やいば)」ですが、主人公は超人的な嗅覚を持ち、「全集中の呼吸」で高度な剣術を駆使して鬼と戦います。「全集中の呼吸」によって人間も鬼のように強くなれると呼吸の重要性を訴えていますが、太極拳やヨガを始め、格闘技やスポーツで重視されているのでデタラメとは言えません。ゆっくり吐く呼吸を心がけることで、自律神経の副交感神経の活動が上がり、血流が良くなり、腸の活動や免疫の働きも活性化し、身体機能の向上や改善に作用することが確認されています。新型コロナウイルス感染症の流行で、多くの人のストレスはますます高まり、呼吸も浅くなっていると思われるので、この作品で、呼吸への意識が高まるのは、すごくタイムリーな改善策と思います。
そして、集中力は、勉強や仕事をするためには欠かせません。ヨガの上級者は、深い呼吸により、大脳の「島皮質」と「下前頭回」と呼ばれる部分が活性化していることを、スペインなどの研究チームが5年前に論文で発表しています。島皮質は、自分の体の自律神経や心拍などを監視し、下前頭回は欲望や雑念を抑え、自分を制御することに関わる場所で、深い呼吸で集中力が高まり、物事に動じなくなっている状態になるようです。しかし、意外にも、集中力は、野生動物にとっては、目の前のことに集中すると、外敵に気づくのが遅れてしまうので邪魔なもののようで、人間特有の能力のようです。
呼吸は、脳活動を間接的に変化させられて、集中力を高めるために利用するのは理にかなっています。正しい呼吸法を習得すると、健康維持にも作用し、脳の集中力も高めることに繋がるので、仕事や勉強に生かせそうですよ。
by 頃僕来
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