座り過ぎが肥満や糖尿病、高血圧、がんなどの病気を誘発し、世界で年間200万人の死因になっています。また、記憶形成に関わる脳領域を薄くし、認知能力を低下させることも報告されています。シドニー大学が行った調査によると、世界20カ国の総座位時間の平均が300分/日に対して、日本では420分/日と平均から2時間も多い結果となりました。つまり、日本は世界一座っている時間が長い国であると示されています。
更に、座ることの身体へのマイナス作用は、がんや他の疾患の発生率を上げるだけでなく、体型にも影響してきます。座っていると身体は、休めているイメージがありますが、実は腰への負担は立っている時より大きな負荷がかかっています。左の表で、立っている時より座っている時の方が腰への負担が大きいことが確認できます。更に、座る姿勢が悪ければ、その負担は一層大きくなり、腰痛の原因になります。しかし、身体のダメージだけでなく、気になるウエスト(腹囲)にも大きな変化が起こります。人の身体は、負担が大きくなると色々な組織を負担のかかっている部分に集めて守ろうとします。腰への負担が大きくなっているとそれを守ろうとするためにその部分に組織を集めます。内臓脂肪、皮下脂肪がすぐに対処できる対応策として利用されます。つまり体重が、そんなに増えていないのにウエストが太くなっているのは、座る時間が長くなっていることが原因と言えます。
座っている時間の30分をウォーキングなどの軽度な運動に置き換えることでがんになるリスクを8%程度軽減できることも確認され、中度の運動では31%程度リスク軽減につながるという結果も報告されています。それ以外の疾患の発症リスクも下げることが可能になり、筋機能の改善にも繋がるのでウエストなどの体型改善にも効果があります。運動が身体に良い、必要と言われていましたが、具体的にどの程度影響するのかを説明するものではなかったので、参考になると思います。これを参考にし、死亡原因第一位のガンの予防に繋げるだけでなく、体型維持、改善のためにも座る時間を減らし、運動するようにしたいですね。
by ドクトル・ノブ
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