体が暑さに慣れることを「暑熱順化(しょねつじゅんか)」と言います。一般的に、暑さに慣れるまでに、およそ1週間から10日程度かかると言われています。これは、脳や内臓などが外気の温度上昇によって影響を受けすぎないように、体の内部から徐々に順応していくことで、体調を崩さないように調節する機能です。通常であれば気温の緩やかな変化とともに、体は自然と暑熱順化を完成させます。しかし、今年は自粛生活の影響で外出する機会が減ったり、運動不足のためにスムーズな暑熱順化が難しくなると予想されます。
・体温上昇を防ぐ熱放散機能
① 身体が熱くなってくると、皮膚の血管を拡張させ、血流を増やします。多量の体熱が体内から血液によって皮膚に移行し、皮膚の表面から熱が体外へ放出されます。
② この皮膚血流反応だけで熱を逃がすことができなくなると、発汗が始まります。汗が蒸発するときの気化熱により熱放散を行います。発汗が促進され汗腺の働きが良くなることで、汗の塩分濃度が薄くなり、発汗による塩分の消失を減らします。塩分の少ない汗は蒸散しやすく、更に熱放散の効率を上げてくれます。
・熱放散機能を低下させないためには
① 冷房に頼らない生活を心がける
冷房の効いた涼しい部屋で過ごし、汗をかく必要のない生活を送っていると、体温を調整する機能が上手に働いてくれません。冷房の設定温度を高めにするなど、冷房に依存しすぎない工夫をしましょう。
② 入浴
シャワーだけで済ませず、お風呂につかって体を芯から温め、汗を出すことは効果的です。お風呂上がりは急激に体温を下げないようにし、うちわなど自然の風で汗を蒸発させて、気化熱で体温を下げるようにしましょう。
③ 定期的な適度な運動
一度暑さに順化してもやめてしまうと、元に戻ってしまいます。そのため一年を通して、普段から汗をかく環境を作ることが大切です。
本格的に暑くなる前に、今から暑さに負けない身体作りをしましょう。
by chirune
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