日本では、公衆トイレにも洗浄便座が設置されていて、洗浄便座が付いていないトイレの方が少なくなってきています。しかし、洗浄便座は良いことばかりではないようです。
我々の肛門の外側は、肛門括約筋と呼ばれる筋肉で覆われており、内側は粘膜です。肛門括約筋には2種類あり、自分の意志では動かせず常に締まっている状態の内肛門括約筋と、自分の意思で動かすことができる外肛門括約筋に分けられます。外肛門括約筋を動かすことで、スムーズに排便することができます。肛門の出口部分の粘液にも大切な働きがあり、体内への菌などの侵入を防いでいます。また、大腸内の腸内細菌も、病原体が侵入・繁殖するのを防いでくれています。このように体内を清潔・健康的に保つようにできている肛門部分ですが、それでも糞便は衛生的なものではありません。細菌がたくさん含まれていますし、皮膚を刺激するインドール、スカトールなどの物質も含まれているため、便が皮膚に付いたままだと皮膚に炎症を起こすこともあります。
洗浄便座は、ボタンを押すと便器からノズルが出てきて、肛門などを洗浄してくれる機能が付いているものが一般的です。ノズルの角度によって、肛門だけでなく、ビデというボタンで外陰部を洗うこともできます。便は温水だけでもきれいにできますので、トイレットペーパーで拭くだけよりも、この機能を使って洗浄する方がきれいになると言えるでしょう。正しく使えば、衛生面でも評価できる優れものです。しかし、なんでもそうですが、やり過ぎは良くありません。温水洗浄をし過ぎると、本来必要な肛門周囲の皮膚の皮脂まで、洗い流してしまいます。これにより皮膚のバリア機能が低下し、かぶれやかゆみなどの症状が起こることもあり、正式な病名ではありませんが、「温水洗浄便座症候群」という名前も付いているようです。また、水圧が強過ぎるのも同様で、トラブルに繋がりますので注意が必要です。
by chirune
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