運動は、臓器をはじめ身体全体に多様な恩恵効果をもたらすことが確認されていますが、運動がどのように身体に多くの効果をもたらすかの詳細は未だ解っていません。近年、骨格筋からさまざまな生理活性物質(サイトカインetc)が分泌されて、筋周囲の組織へ作用したり、内分泌的に遠隔臓器へ作用するという報告がされるようになってきました。骨格筋から分泌される種々の生理活性物質は、総称してマイオカイン(myo=筋,kine=作動物質)と呼ばれています。これらのことは、骨格筋が分泌器官として重要な役割を果たしており、筋収縮によるマイオカインの分泌増加や、運動による筋量の増加、活性化が、生体の恒常性維持に貢献している可能性を示しています。その中でも、白色脂肪細胞の褐色化に関与するとされるマイオカインの一種のIrisinが、ダイエットに大きく関わるということで注目されています。褐色脂肪組織が熱を産生し、多くのエネルギーを消費することに繋がるので、ダイエット効果があるとされています。
血中のIrisin濃度は、運動によって増加し、白色脂肪組織の褐色化が促進され、体重減少と耐糖能の改善が認められることを確認した結果からオックスフォード大学の研究チームは、Irisinが骨格筋から分泌され、脂肪組織のエネルギー代謝を調節するマイオカインであると結論づけました。それ以外にも骨格筋からの分泌物質が脂肪を分解促進する作用も確認されています。つまり、ダイエットを成功させるためには、運動は不可欠ということです。
by ドクトル・ノブ
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