筋肉の収縮は、筋肉細胞に存在するカルシウムイオンの濃度変化により制御されています。筋細胞には「ミオシン」と「アクチン」という2種類があり、ミオシンは太い繊維、アクチンは細い繊維を形成しています。そして、これらが重り相互にスライドする構造となって、生命のエネルギーの源であるATP(アデノシン三リン酸)をエネルギーとして、筋肉収縮を可能にします。このとき、カルシウムイオンの濃度変化を感じてスイッチの役割を果たすのがトロポニンというタンパク質で、アクチンに存在しています。トロポニンは横紋筋である骨格筋と心筋の収縮制御において中心的な役割を担っているたんぱく質複合体です。
筋肉を動かすメカニズムは以下のようにして行われます。
脳・・辺縁系→大脳新皮質・前頭連合野→大脳基底核・小脳→視床下部→運動野→脊髄神経→抹消神経→筋肉細胞→カルシウムイオン放出→トロポニンがカルシウムの濃度変化を検知、結合→筋肉収縮
ちなみに、カルシウムイオンは、カルシウムの原子がプラスの電気を帯びたものですが、神経系から細胞に伝わった刺激を伝達する物質として働きます。こういったカルシウムイオンを媒体とした信号の伝達は心臓や脳などの細胞でも行われています。また、カルシウムの体内の作用は、他にもたくさんあります。単に骨の材料だけではありません。
筋肉収縮の度に、筋肉細胞内でカルシウムイオンが放出し濃度が上がり続けます。こうなると細胞内において信号が伝達できません。これでは困るので、人間には細胞内のカルシウムの濃度を一定に保つためにカルシウムイオンを細胞外に排出するしくみがあり、これをカルシウムイオンポンプと言います。
筋肉は脳からの指令により働きます。正しい運動をすることで脳も活性化され記憶力も向上するとか。ただ単に漠然と運動するのではなく、体にとって必要な動きであれば効果も上がります。外出自粛、リモートで鈍った身体を少しでも動かして、頭も冴え体の反応も良くしてくださいね。
by 筋誤労
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