股関節は骨盤と大腿骨によって形成されている関節です。この両者は、骨盤の窪みに大腿骨がはまる感じになっており、その周りを関節包・靱帯・筋肉などで補強されています。そして、大腿骨の骨頭部分には角度がついており、緩いL字型のようになっていて、頸体角と呼んでいます。二足直立の人間の股関節は、立っているだけで体重や地面の床反力などにより、両脚だと体重分の負荷ですが、片脚立ちだと体重の約3倍にもなります。また、歩いたり、動いたりすると動くスピードに比例して負担が大きくなります。更に、飛んだり、走ったりした場合は、更なる衝撃がかかることになります。この衝撃を大腿骨が真っ直ぐな骨で、骨盤にダイレクトに衝撃を与えてしまうと、両者の骨はバラバラに砕けてしまいます。そうならないように頸体角が地面からの衝撃を分散してくれています。つまり、頸体角のお陰で、二足歩行で自由自在に活動できることになっていて、生活する上でとても重要な役割をしているのです。
頸体角は、一般的に、成人で約125°~135°の角度ですが、運動不足や肥満、座る時間が長くなるなどで頸体角の角度は変わります。正常な角度から大きくなる状態を外反股と言って、股関節への衝撃は通常より大きくなります。また、正常な角度から小さい状態を内反股と言って、頸体部分の負担が大きくなり骨折し易くなります。外反股も内反股も股関節に多大な負担となり、傷害が発生し易い状態です。そして、これらの状態になっている人が、すごく増えているようです。生活の中で歩く時間が減ってきたことや、アスファルトやコンクリート等の固い地面の歩行、女性では靴の形状の変化などが関係しているようです。股関節の頸体角の角度が正常でない状態というのは、股関節の痛みやトラブルが出てしまいます。その結果、人工股関節を入れることにもなりかねません。しかし、外反股や内反股は、大部分は姿勢や歩き方に因るものなので、そうなる前に正しい歩き方や動き方を習得することで改善は可能です。
by 太久籠
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