高血圧を始め、様々な生活習慣病の治療が始まるきっかけとなるのが、健康診断です。その基準値が、「健康」か「病気」かを見極める境界線と言われています。しかし、健康診断や人間ドックで“健康の判定基準”とされている数値の元になっている各学会の診療ガイドラインには、「年齢と性別」という重要な項目が抜けていることが多いです。
健康基準に関する研究を行なっている専門家は「米マサチューセッツ州フラミンガムの住民を追跡調査した研究では、5歳刻みで心筋梗塞など心疾患に対するリスクが異なることが明らかになりました。健診の基準は男女別、年齢別でなければ役に立たないのです。そもそも20歳の男性と、80歳の男性を同じ基準で判断できるわけがない」と言っています。
全国45か所の健診実施機関から約70万人分のデータを集めて解析した「男女別・年齢別健康基準値」の数値が健診の基準値とは、かけ離れていたことが確認されています。それを基にした血圧は65歳男性なら上が165、下が100までが基準範囲(正常値)で、130まで下げる必要はないことになります。その理由は、筋肉が年齢と伴に働きが落ちていくのと同様に、平滑筋と呼ばれる血管の筋肉も働きが低下していきます。血液を送り出すには、血の勢い(血圧)も強くなければいけないので、年齢によってある程度高くなっていくのは『正常』と言えます。だからこそ血圧の健康基準範囲も、年齢ごとに見る必要があるはずです。
体内では、脳が最も多く血液を必要としていますが、問題なのは脳が血液を送り出すポンプである心臓よりも上にあるので、日中行動しているときなどは、重力の抵抗を受けているので、上向きに血液を送り出すには、高齢になるほど強い圧力が必要になります。圧力が弱まって脳に血が巡らないと、めまいや貧血、最悪の場合は脳梗塞の原因になるだけでなく、認知症を助長してしまう可能性もあります。
血圧が高いと思っておられる方の大半は、正常な可能性が高いと思われます。
by 筋知籠
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