「叱る」より「誉める」方が、効果が高く『誉めて伸ばす』ということはよく耳にします。実際の研究として日本でも生理学研究所の研究により、人からの賞賛を受けた者は技能を効果的に修得したことが示され、発表されています。
この実験では、対象者に30秒間でキーボードのキーをある順番にできるだけ早くたたくという技能訓練を受けさせました。次に対象者を3群に分け、自分が受けた訓練について、人からほめられる/他人が人からほめられているのを見る/自分の成績を見る、といういずれかのグループに分け、その経過をテストしていきました。対象者に翌日再び同じ作業を行わせ、予告なくテストを行ったところ、人から誉められた群はあきらかに作業の習得率が高く、成績も良好であるという結果になったそうです。一方、翌日に教えたキーボードを別の順序でたたく作業の成績では、3群で差がみられなかったそうです。つまり、具体的なひとつの技能への賞賛が、その技能を向上させるために効果的に機能したということです。
研究者らはそれまでの研究で、報酬を受けたときに脳の線状体が活性化し、変化がみられたことを確認していました。この研究により運動技能記憶において、誉める事による向上効果がフィードバックプロセスによりもたらされるのではなく、統合的なプロセスに直接的な効果をもたらすということを示したと結論づけています。
また、誉めることは、誉められた人だけに効果が作用するだけでなく、誉めた人にも作用することも確認されています。「誉める」行為が、教育やリハビリなどの場面において有効な役割を果たすこと、色々な場面でのレベルアップにつながるプラスの効果を生み出すことを再確認し、仕事だけでなく、生活の中や教育の上でも有効に活用していただくと大きなプラス要素が増えることになります。試してみる価値はあるようですよ。
by 倍筋愚
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