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うつ病に負けない

 うつ病とは、「何も理由がないのに」気分が沈みこんだ状態が続いていることです。原因として「脳内でノルアドレナリンやセロトニンが働かなくなるとうつ病になる」と考えられており「モノアミン仮説」と呼ばれています。私たちは嫌なことや辛いことを体験したときには憂鬱になりますが、その気分を元に戻そうとするときに、ノルアドレナリンやセロトニンが分泌されます。たまに憂鬱になるくらいなら問題ありませんが、頻繁にノルアドレナリンやセロトニンが働き続ける状態になると、脳に異変が起きてきます。
 ノルアドレナリンやセロトニンは「頑張れ」という励ましの声に相当し、あなたがその声がけをする側だと考えてみてください。ときどき声がけをするのは問題ないでしょうが、同じことに対して何度も何度も声がけをしなければならないとしたらどうでしょう。そう、疲れてしまい、声がけしたくなくなりますよね。逆に、あなたが声をかけてもらう側だと考えてみてください。同じ状況で、何度も相手から「頑張れ」と繰り返し言われ続けたらどうでしょう。そう、同じことは聞きたくなくなりますよね。過度のストレスが続くときには、脳内でこれと同じことが起きていると考えられ、ノルアドレナリンやセロトニンの分泌低下が起こるとともに、その信号を受け取る受容体の働きも低下してしまったのが、うつ病の状態です。
 ノルアドレナリンやセロトニンがうまく働かなくなった状態を元に戻すためには、交感神経優位の状態を作ってあげることが大事です。一番手っ取り早いのが、身体を動かすことです。運動をすることで交感神経のスイッチが入ります。その運動に、より集中して取り組むことで、より交感神経優位の状態になります。そうすることで、運動後に副交感神経優位の状態にスムーズに移行しやすくなるのです。副交感神経優位になることでセロトニンが分泌され、ノルアドレナリンの働きを正常化してくれます。
定期的な適度な運動を心掛け、上手にストレスと向き合い、心と身体のバランスを保ちましょう。
by chirune
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