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アナトミートレイン

 筋膜について、まだまだ誤解されている部分も多く、もう少し深く確認させていただきたいと思います。特定の部位に負担が掛かった場合、その負担が関連する部位に影響を及ぼしますが、この影響するラインをアナトミートレインと言っています。このラインは筋膜の連鎖で成り立っており、ある部分の筋肉が何かの原因で障害が生じた場合、その筋肉に関連するライン上に問題が起こります。その場合の関連痛や張り等は、その筋肉と離れた部分のライン上に起こることが多いです。
アナトミートレインには
①ライン上で同じ深さ、直線的にある。
②線で繋がり合い、互いに影響する。
③主要な役割を持つ。
上記の3つの原理があると言われています。 また、アナトミートレインの流れには12本のラインがあると言われています。これは中国医学の経絡にも準ずる考え方があり、身体を深く見ていくと共通する認識になっていくと考えられます。今回はアナトミートレインの基本となる4ラインについて確認していきたいと思います。
①浅層フロントライン(SFL):正面の浅層を指し、姿勢の維持や反射活動に働き速筋をメインとした筋肉を含んでいます。
②浅層バックライン (SBL):後面の浅層を指し、直立姿勢の維持に働き主に遅筋をメインに含んでいます。
③ラテラルライン (LL) :側面に位置しており、バランスを保つためにも働きます。また、機能が弱くなると歩行時のふらつきなどが出てきます。
④スパイラルライン (SPL):全身を覆う形で繋がっています。運動時に必要な回線の動きを担います。
 筋肉は、単体で作用するのでなく、たくさんの筋肉が関わっているので、ラインの関係性が分かると普段の運動もグッと効果が上がることに繋がります。痛みや張りは、日頃の間違った使い方や偏りが出ているという異常を教えてくれるサインです。必ずしも痛みの出る部分が直接的な原因ではないので、広い範囲に影響を及ぼす筋肉の繋がりを考えてみると良いようです。
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