コラム

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ヒトの脳

 ヒトの脳は、神経系の中枢となる器官で、身体の活動のほとんどを制御しています。今回は、たくさんある脳の作用の一部を確認させていただきたいと思います。 ①脳幹
 脳幹は、脳の中心にある部分です。脳全体を樹木に見立てると、脳を支える幹のように見えることから、「脳幹」と名付けられています。呼吸や心臓の動きなど生命維持に欠かせない体の働きをコントロールしています。事故などで脳幹が損なわれると、私たちは死んでしまいます。つまり「生きるための脳」です。
②大脳辺縁系
 脳幹の上には「大脳辺縁系」があります。大脳の端が折り畳まれてできた部分なので、そう名付けられています。外敵から自分の身を守るために必要な本能、感情、記憶などに関係しており、「たくましく生きるための脳」と言えます。
③大脳新皮質
 大脳辺縁系を覆うように「大脳新皮質」があります。たくさんのシワがあり、果物の皮のように大脳の外表を覆っています。他の動物に比べて、私たち人間はこの大脳新皮質が大きく発達したため、高度な能力をもつことができたと考えられており、「うまく生きるための脳」です。
④前頭前野(ぜんとうぜんや)
 理性や思考、創造力などに関係しており、サルに比べて人間の方が額が広く前に出ているのは、前頭前野がより大きく発達しているからで「賢く生きるための脳」です。宗教、芸術、文化、科学など、人間だけの高度な知的活動は、前頭前野が生み出したものです。
  動物の進化の過程で考えると、脳幹や大脳辺縁系は、古い脳と言えます。厳しい環境で、弱肉強食の世界を生き延びるために、獲得した機能です。一方、大脳新皮質やそれに含まれる前頭前野は、肉体的に強いだけでは限界があるため、より上手に生きていくために、新しく発達させた脳で、古い野性の脳と新しい理性の脳を手に入れて連携させているのです。しかし、私たちは時々、それを生かしきれずに色々な問題を引き起こしてしまいますが、突き詰めて考えると、脳の問題とも言えるかもしれませんね。
by chirune
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