この春からウォーキングを始めたという方も多いでしょう。ウォーキングは特別な場所や道具もいらず、体力に自信のない方でも気軽に始められます。「運動習慣がありますか？」の質問にも「はい、ウォーキングだけ」とお答えになる方も多いですね。「歩くだけ」で健康増進が期待できることから中高年を中心に「ウォーキング＝運動」とすっかり定着していますが、健康のために歩くようになったのはつい最近の話です。江戸時代は、移動は基本、自分で歩いていました。（馬などで移動できたのはごく限られた人たちです。）普通の人でも1日に30～40キロ程歩いていたそうです。
　では我々、現代人はどうでしょう？成人の１日あたりの男女平均歩数男6312歩、4.5ｋｍ程しか歩いていません。（厚生労働省　「国民健康・栄養調査結果の概要」）それまでは、公共インフラも発達しておらず、生活は純日本式でした。その後ゆるやかに生活は発達し変化していきますが、やはり急激な発達はここ70年くらいでしょう。戦後、親の世代が不自由のない現代生活様式を作り上げました。乗り物が発達し短時間で移動が可能、便利な家電が登場、生活スタイルが洋式化。江戸時代と比べ生活は激変しましたが、人間そのものの生態は、そう大きく変化していませんし、まして進化していません。便利になった社会で私たちは多くの恩恵を受けていますが、当たり前の便利さ快適さが、　“運動不足・脚腰の弱さ”　つながるとはなんとも皮肉な話です。
　ただ江戸時代を見習うように歩くことは、現実的ではありませんね。関節の痛みが出るなど、健康になるどころか返って不健康へ繋がります。ムキになって歩くよりは、まずは歩幅を拡げて１０分歩いてみませんか。また、忙しくて運動する時間がない、運動は苦手、まったく運動していないという方々、今からでも遅くはありません。まずはいつもより体を動かすことから始めませんか。
by　健幸運動志同士　みさぽん

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