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認知症の分かれ道?

 今年の敬老の日の発表で100歳以上の高齢者は9万5119人。豊かに年を重ねることは素晴らしいことです。しかし、高齢者の約3人に1人は、認知症か、MCI(軽度認知障害)と言われています。MCI(Mild Cognitive Impairment)とは、まだ認知症ではありませんが、物忘れ、意欲がなくなるなどの認知機能の低下がみられ、健常とも言えない状態です。日常生活に大きな支障はないため、正常と認知症の間のグレーゾーンと言われ、認知症を発症する危険性が非常に高い状態です。年間、MCIの方の約30%が認知症に移行すると言われています。MCIが認知症の分岐点とも言えます。この状態をそのまま放置せず、運動習慣や正しい食生活、そして社会的つながりを保ち続ける事などが大切であることはいうまでもありません。
 運動は、認知機能低下を遅らせ、正常な状態へ回復させることにつながると言われています。運動習慣がない方は運動習慣がある方と比べて認知症になるリスクが1.82倍であることが報告されています。またウォーキングよりハードな運動を継続している方のほうが、運動習慣のない方より50%も認知症になりにくいことがわかっています。運動は脳の神経を活性化します。運動すると脳の神経を成長させるタンパク質(神経栄養因子)が多く分泌され、記憶をつかさどる海馬の維持、肥大に効果をもたらします。運動するということは脳も使っていることですので、刺激を受けた脳の血流量が増え、脳の成長に欠かせないタンパク質をより多く分泌させて神経細胞が活性化しやすくなると考えられているからです。
 また、認知症の予防と謳う商品も多くありますが、脳トレグッズやサプリメントなどの認知症予防の効果は十分にわかっていません。2040年には、認知症高齢者数は584.2万人、MCIは612.8万人と推計されていますが、分岐点に立つ前に、今からでも遅くはありません。まずはいつもより“10分”体を動かすことから始めませんか。
by 健幸運動志同士 みさぽん
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