19世紀後半にフランスの医師が初めて、肩関節の疼痛と可動域(ROM)制限を起こす病態を肩関節周囲炎と言い、20世紀に入って四十肩・五十肩の改善のコッドマン体操を考案したコッドマン医師が「frozen shoulder(凍結肩)」と呼びました。日本では、四十肩・五十肩と呼ばれることが多く、聞いたことがある方も多いと思います。正式には肩関節周囲炎(shoulder periarthritis)と言って、文字通り、肩関節の周囲に起こる炎症のことを指します。四十肩、五十肩の違いは大差なく、その年代で名称を変えて呼んでいるようです。人口の2~10%が発症しているといわれ、少なくても250万人以上は発症している可能性があります。(日本の人口2023年3月1日総務省発表概算値で1億2449万人)
特別なきっかけがなく痛みがでる人もおり、知らない間に痛みが消えてしまうという人から、違和感から、動きができない・寝れないほどの痛みへと移行してしまう人もいます。発症すると1~2年痛みが続くとも言われ、再発される方も多いようです。運動はもちろん、日常生活の中でも、痛みが原因で肩が動かせなくなり、筋力が低下して、自分の腕の重さも支えられなくなるほどです。また、神経にも影響して痺れが発生する場合もあります。その痛みを庇うために筋肉が固くなり、動かさないことにより筋肉量は減る、固まった状態が続くことで、筋肉の柔軟性がなくなるという悪循環に陥りやすいので要注意です。こうなると快適な生活とは程遠い日常になってしまいます。
このような悪循環を生み出さないためにも、全身の筋肉をバランスよく使うようにしましょう。正しく使えばスムーズに無理なく動くようになり、関節の可動域が拡がります。そして、痛みのある肩周辺だけに着目せず、下半身の使た方も意識して、全身をバランスよく使うことで、正しく姿勢保持できる体を造り、五十肩にならない、なってもすぐに回復できるように取り組みましょう。
by 健幸運動志同士 みさぽん
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