夏場は食欲が落ち易くなる季節です。人によっては、食欲がないからほとんど水分だけという方もいるようです。理由は、熱を逃がし易く、熱を作り難くするために起こる生理現象の一つです。では、食欲が落ちる夏場は痩せやすいかと言うと実はダイエットに向いている時期は冬です。この理由は、寒さを耐える為に身体は熱を作ろうとしますが、その過程で熱を作る筋肉の活動量を増やして、代謝量が大きくしてエネルギー消費が増加する為です。また、冬は温かい物を食べる機会も多く、胃腸の働きが高まって、消化が容易な事も一因です。
　その反対に、夏が痩せ難いのは、冬と逆で代謝量が大きく下がることになるからです。そして、更に暑さを回避するために涼しい環境にずっと居て動かない事が多いと筋肉の働きが落ちてしまうので上手く熱を作る事も出来なくなります。その為、エネルギーが少なくても問題が無くなるので、栄養を摂取する必要を感じなくなります。栄養が不足するとさらに身体は、少ないエネルギーで過ごそうとする為によりエネルギーをたくさん使う筋肉の働きを下げてしまいます。この繰り返しが、夏場の食欲不振や身体の機能が落ちる事による夏バテに繋がります。食欲が落ちることは、正常な生理反応ですが、度が過ぎると活動的な身体では無くなります。また、栄養が不足している分を筋肉の分解によってエネルギーに変えたり、冷たい物や食べやすい麺類ばかり摂る事により胃腸の働きを低下させて消化や吸収がスムーズにいかなくなるので、食欲不振に繋がるといった負のスパイラルに陥ります。
　対策として、効果が一番高いのは、適度な運動をする事です。運動をすると筋肉の働きが上がり、体温調節機能を正常に保てたり胃腸等の臓器の働きも正常に保ってくれる為、消化や吸収を効率良く行えます。そして、冷たいものを摂りすぎない事や湯船にしっかり浸かる事、身体を冷やし過ぎないようにする事も重要です。何より、この時期に食欲がない場合は、無理に食べる必要はありません。暑い時期は、食欲が無い位の方が、正常な生理反応と言えます。
by　スクープ

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