季節の変わり目に多く起こる頭痛やめまいなどを、「天気痛」「気象病」等と呼びますが、気温「15度」がポイントになるようです。気温が15度より高いか低いかによって、私たちの消費行動に影響が出ると言われており、15度以下になると、使い捨てカイロや入浴剤などの冬物の売り上げが大きく伸びて、寒さを感じる気温になるようです。
気圧医学の専門家によると、温度、湿度、気圧が大きく変化すると、耳の奥にある「内耳」と呼ばれる気圧センサーが作動して、自律神経が乱されるということです。このセンサーが特に敏感な人は、急激な温度差や気圧の差が起こると体がついていけなくなり、耳のセンサーから痛みを作る神経や脳の奥にある脳幹などに連絡がいき、頭痛、めまい、耳鳴り、けん怠感などが引き起こされる天気痛となると説明しています。
ある製薬会社が2020年6月に行った調査によると、「天気痛がある」・「天気痛がある気がする」と答えた人は、女性の78%にのぼっていますが、男性は半数以上が天気痛がないと答えています。女性の方が、自律神経がもともと乱れやすいこと、耳の気圧センサーが敏感ということが原因とみられています。調査によると、5人に1人は学校や仕事を休むなど、生活に支障が出るほど症状がひどいそうです。また、症状に苦しんでいても、周囲から気のせいだと言われたり、理解されにくい病気でもあります。そして、天気痛を訴える人が増えているようです。
天気痛が増えている原因として、まずは異常気象があります。近年、ゲリラ豪雨や台風の大型化などで、気圧、気温、湿度の変化が激しくなっています。次に、生活スタイルの変化です。最近は夜型生活など不規則な生活スタイルの人も増えています。また、長時間スマホを利用することで、自立神経が乱れやすくなるということもあります。さらに、2020年は特に患者が増えることが予想されるといわれています。新型コロナの影響で、家に閉じこもっている時間が長く運動不足で体力が落ちている人が多いこと、今年の夏が猛暑だったことから寒暖差が大きくなっていることなど、天気痛が起きやすい条件がすべてそろっているからです。
天気痛が心配な人は、予防が大切です。普段からめまいや頭痛などが起きやすい人は、気象予報に注意しておくこと、自律神経が乱れやすい生活を避けて夜更かしをしないこと、スマホはみすぎないこと、適度な運動を習慣化することで予防ができます。
by 頃僕来
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