長距離ランナーの女性21人の被験者を粘膜免疫機能と上気道感染症リスクを調べた研究では、無月経のランナーは正常な月経のランナーに比べて女性ホルモンのエストロゲン濃度と唾液中のSIgA分泌速度が有意に低く、上気道感染症の発症頻度が高かったことが確認されています。
エストロゲンは唾液分泌の調整に関わります。月経周期の中では排卵後の黄体期初期に、また閉経後にもSIgA濃度が低下することが確認されています。その対策として、3つ紹介させていただきます。
対策1 疲れや口の渇きに注意する
疲労感が高まるときは、SIgAが低くなることが確認されています。慢性的に緊張状態が続いて交感神経が優位な状態になると口が渇くと、SIgAの他、病原体を攻撃する抗菌ペプチドのディフェンシンなども含まれる唾液量の減少して粘膜免疫低下に繋がります。
対策2 リラクゼーションで副交感神経を有意に
マッサージやはり治療、ヨガ、入浴は、いずれもリラクゼーション作用があり、副交感神経を優位にして免疫機能を高めてくれます。疲労状態が続いたり、緊張状態が抜けきらない状態の時には、マッサージや鍼治療などを利用するのも良いかもしれませんが、頻度が多くなると逆効果になるので注意してください。
対策3 免疫維持に役立つ食品等の摂取や日光浴を行う
粘膜免疫維持への寄与が期待できる食品を摂取することで、SIgA分泌速度が上昇し、風邪罹患率と疲労感が低下したという研究もあります。また、太陽の紫外線を浴びることで体内において生成され、食品では魚に多いビタミンDの血中濃度の高さが粘膜免疫と相関するという研究報告もあります。
適度な運動と栄養摂取、良い睡眠を意識して、免疫維持に努めることで、新型コロナウィルス感染症も怖がる必要はなくなります。
by 頃僕来
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