皆さんは「完全食」という物をご存知でしょうか?幾つかありますが特によく言われる物が、卵、納豆、玄米、ヨーグルト、薩摩芋などです。確かに体によさそうなイメージがある物ばかりですね。しかし、その栄養素を見てみると実は人間の健康維持にとって大事な成分が足りてなかったりする事も有ります。
① 卵
「卵かけご飯」は、簡単に栄養を摂取できる代表格と言えるのではないでしょうか。他にもゆで卵、目玉焼きなど時間をかけずにつくることができるので便利です。確かに卵は、人間の体内で作れない必須アミノ酸を大変バランスよく含んでいます。食品蛋白質の栄養価を科学的に示す方法として「アミノ酸スコア」と呼ばれる物があります。このスコアが100に近い程、人間にとっての必須アミノ酸を含んでいると言えるのですが、卵のスコアは、何と100です。しかし、卵は「食物繊維」と「ビタミンC」が含まれていません。
② 納豆
納豆が完全食といわれているポイントは、大豆イソフラボン、ミネラル(カルシウム、マグネシウム、鉄など)、食物繊維などが多く含まれている点です。しかし、ビタミンAやビタミンCが含まれていないのです。
③ 玄米
玄米の食物繊維は、白米のおよそ4.6倍含まれています。さらに血行をよくしてくれるビタミンEや糖質をエネルギーに変えるビタミンB1、代謝に関連するビタミンB2など様々な栄養素がバランスよく含まれています。ただし、玄米に含まれていない栄養素はビタミンCやナトリウム。
④ 乳製品
牛乳といえばカルシウム。牛乳には蛋白質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルが大変バランスよく含まれています。一方、牛乳に殆ど含まれていない成分は食物繊維です。また、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、鉄分なども少量です。
こう見ていくと、これ一つだけ食べていれば大丈夫という意味での「完全食」は存在しないと考えていいようです。
by 羅茂棲
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