プールや海で泳いでいると、やたらとトイレが近くなることありませんか?プールの場合は「体が冷えるからかな」と思われるかもしれませんが、実は、水圧の影響が大きく関係しているようです。例えば、身長170cm、体重70kgの人が水深60cmのプールに肩まで浸かったとして、その体にはどのくらいの水圧がかかるというと、約600㎏。体全体にかかる水圧の合計なので、部分的に見ればそうでもないですが、それでも水圧がかかる以上は、血管が圧迫されて心臓への静脈還流が増加します。静脈還流量が増えると、最初に到達する右心房の壁は通常より伸ばされます。そうすると心臓からナトリウム利尿ホルモンという物質が分泌され、これにより尿意を催すのです。心臓は循環水分量(血液量)が多いと、「これはまずい。余分の水分は体に毒だ」ということで、尿にして排せつさせようとするのです。
また、冷えも尿意を催す原因として考えられます。「冷えると頻尿、場合によっては膀胱炎になる。」このことは、昔から知られている事実です。自分が冷え性と答えた方々の足をサーモセンサーで測定してみたところ、冷え性でないと答えた方に比べると有為に足先の温度が低下おり、さらに頻尿の程度について、アンケート調査してみると、冷え性の方々は有為に頻尿という結果がでたようです。また、ヒンズー・スクワット、つま先立ちを繰り返すなどといった末梢部分の循環を改善する運動を2週間継続してもらったところ、症状は有為に改善したようです。ではなぜ、そもそも冷えると頻尿になるのか、ある先生がおもしろい推測をしています。「寒い環境の中にいるとヒトは、だんだんと眠くなって凍死するという現象がおこります。ヒトはそのまま凍死しないために、どうしても起きないといけない尿意が出現し、凍死を免れてきたのではないか」との説です。氷河期を生き抜いた哺乳類としての知恵なのかもしれませんね。
By ルン
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