一般的に人の背骨(脊椎)は、7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎から構成されています。その中の胸椎は、脊柱の胸の辺りに位置する部分で、胸椎には左右12対の肋骨が連結されており、前方の胸骨ともつながり鳥かごのような形状を作ります。これらをまとめて胸郭と呼び、主な役割は心臓や肺などの臓器の保護、呼吸する際にも横隔膜やその他の筋肉と連動した作用をしています。
胸郭の動き(可動性)は、肩甲骨の動きや首、腰の動きにも影響し姿勢にも関わってきます。だから、胸郭の動きが悪くなると首や肩、腰への負担が大きくなり、関節の傷害にも繋がります。また、猫背やストレートネック、肩の痛み、腰痛等の障害だけでなく、呼吸にも影響するので、自律神経の乱れに繋がってしまい様々な悪影響を及ぼします。
胸郭の動きは、身体を丸める方向には動いても、反らす方向に動き難いと感じる方は、胸郭が硬くなっています。この部分に硬さがあると首や腰が代わりに頑張ってしますので、これらの負担が大きくなってしまうのです。しかし、胸郭の動きが良いと背骨全体の働きがスムーズになり、姿勢や呼吸の改善、バランス能力の向上、肩甲骨の動きがスムーズになり、肩こりの解消、運動を行う際のパフォーマンスの向上などに繋がります。
簡単な対処法として、ストレッチポールを使用した胸郭、胸椎のストレッチがあります。ストレッチポールに縦向きに仰向けに寝転びます。腕を大きく横に広げて、上下します。これを繰り返します。
次は、ストレッチポールを横向きにして、胸のみが乗るようにします。胸の伸びを感じ、反る感覚を掴めてきたら、腕を挙げたりして、調節してください。
胸椎や胸郭の柔軟性を高めて日々の生活や運動のしやすさを感じていただけると幸いです。
by トッポギ
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