寒くなると肩や腰の凝り感が強くなり、筋肉の働きも悪くなっているように思います。そもそも筋肉が凝る、張るのは、筋肉は目的の動作に対して、主に働く主動筋と、その反対側で作用する拮抗筋で動作をコントロールしています。例えば「肘を曲げてください」と言われて主動筋である上腕二頭筋(腕の表側の筋肉)が収縮して、スムーズに動作が達成されます。しかし、その時に拮抗筋である上腕三頭筋(腕の裏側の筋肉)が強く働くと引っ張り合いになって、肘をスムーズに曲げることができなくなってしまいます。そして、引っ張り合っている状態が長く続くとあまり動かしていないのに筋肉が疲労するという状態になります。日常生活でもこのようなことは、身体の各部位に起こっています。この状態は、身体(筋肉)を疲労させることになって、老廃物が筋肉に蓄積することになります。
日常生活では、デスクワークなどで座りっぱなし、立ち仕事で立ちっぱなしといった長時間同じ姿勢が続いてしまうと主動筋と拮抗筋の引っ張り合いが続いてしまうことになります。スマートフォンの画面を見る姿勢は、顔をスマホ画面に近づける時主動筋は首の前面にある筋肉で、拮抗筋は首の後面にある筋肉で頭が前に行き過ぎないように縮もうとしています。しかし、頭の重さは、約5kgがあるので、ちょうどボウリング球を落ちないように支え続けている状態になります。この重さをどの角度で扱うかで負荷が変わります。そして、この負荷が長時間かかると筋肉に疲労物質が溜まることで疲れ、血流が悪くなってこわばったりだるさや重さを感じ、筋肉が固くなります。これが「凝り」です。
凝らないようにするには、同じ姿勢でいる時間を減らしたり、筋肉の働きを高めたり、疲れを残さないようにすることが重要です。適度な運動を習慣にして、質の良い睡眠を取ることで凝りを改善し、防ぐことはできると思います。
by 筋知良
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