軟骨は、一般的に関節面の荷重部を形成する特殊な型の硝子軟骨(長管状骨の両端部など)を言うことが多いですが、色々な種類があります。多くは、衝撃を緩衝するために作用しますが、低い圧迫力を受ける部分で厚さ1~4㎜、高い圧迫力を受ける部分で厚さ5~7㎜が標準的な厚みとなります。
軟骨実質は、血管や、神経が無く、特に関節軟骨には、軟骨膜(血管があり、軟骨の細胞に栄養を与えて維持と修復を行う)も欠いていますので、修復能力は非常に低く、一度壊れると治らないと言われています。
しかし、軟骨膜の無い関節軟骨は、滑液から栄養を受け、間欠的関節荷重時の表面変形のミルキング作用(荷重がかかると軟骨は表面を変形させて衝撃を吸収します。その時に、波打つような形になります。)が栄養供給を促進し、吸収することになるのです。ですから、関節軟骨の維持、修復には、運動と適度な衝撃が必要となります。
また、関節軟骨は、軟骨下にある骨への圧迫力を分配、分散し、関節両面の摩擦を小さくする働きをします。そして、関節軟骨の二面間の摩擦係数は、限りなく0に近く、膝で0.001~0.0057(氷と氷の間の摩擦係数は0.02、金属と金属の摩擦係数は0.3~0.8)までで極めて小さく、正常の荷重活動の衝撃は、軟骨で吸収されるので、軟骨の下の骨はほとんどダメージを受けることがありません。
関節軟骨上の軟骨膜の欠如は、修復に使われる原始繊維芽細胞様細胞の源がないので、成人の軟骨への重大な損傷があった場合、修復は困難となる可能性が高いと言われており、治らないと診断されるケースも多くあります。しかし、軟骨膜が無いことで関節軟骨の滑液(構成成分として70%が水分で、そのほかコラーゲン、グルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロン酸が含まれる潤滑液)の吸収が良くなるので、適度に動いて滑液を分泌させることが軟骨の修復、再生の促進に繋がります。ですから、軟骨がすり減っている、無くなっていると言われた方は、痛みがでないように積極的に動かしてください。サプリメント摂取やヒアルロン酸注射するより効果は期待できますよ。
by ボヤッキー
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