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高齢者に必要な筋肉は?

 骨格筋には、瞬発力に優れ、大きなパワーを発揮できる「速筋」と、持久力に優れ、低負荷の運動を長い時間続けることができる「遅筋」があります。高齢になって転倒を防ぐために鍛えるべきなのは、速筋と遅筋のどちらでしょう?
 一般的に「筋肉」と言うと、イメージするのは体を形作る「骨格筋」です。これが体を支え、動作するという役割を担っています。また、骨格筋は骨に付着していることも特徴です。骨格筋には「抗重力筋」と呼ばれるモノもあります。重力などに対抗して、身体を支え、人間としての活動を推進させてくれます。
 筋トレによって鍛えられるのもこの骨格筋です。そして、骨格筋は大きく「速筋」と「遅筋」に分けられ、健康寿命を延ばすために意識してまず鍛えるべきなのは速筋のほうです。骨格筋のうち、白く見える「速筋」は、瞬発力に優れ、大きなパワーを発揮できます。一方、赤く見える「遅筋」は、持久力に優れ、低負荷の運動を長い時間続けることが得意です。速筋は、筋トレで負荷がかかると必要に応じて太くなります。それに対して、遅筋は、負荷をかけてもあまり太くなり難いですが、酸素を分解し、エネルギーを作り易い状態にしてくれます。
 東京大学大学院の石井直方教授は、「健康のためには、脂肪を燃焼させやすい遅筋を活用することが重要だという“信仰”がありますが、それだけでは不十分です。転倒して骨折につながるような事故は、転びかけたときにとっさにブレーキをかけたり、体を支えたりする速筋がなければ防げません。つまり、速筋が減っているからこそ要介護につながる事故が起きるともいえます」と解説します。教授によると、だいたい40代を過ぎると、速筋が自然と減ってくるので、将来の寝たきりを防ぐには、筋トレでしっかり速筋を鍛えることを薦めています。
 ウォーキング、ジョギングだけを行っている方は、ケガの予防と老後のために筋トレも始めてみませんか。
by 羅茂棲
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