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体温調節と身体の大きさ?

 私達人間の体温の調節機能は、脳の間脳の視床下部に体温調節中枢があり、そこで体温を一定に保つために体熱の放散、産生を調節しています。外部環境の温度変化は、皮膚の温度受容器によって感受され、感覚神経によって体温調節中枢に伝えられます。それを中枢の基準値と比較して熱の産生、放散によって温度を一定に保っています。
 体温調節機能の側面から見た場合、どうやら北に住む人の方が、南に住む人より身体が大きくなるという特徴があるようです。動物学的にはベルグマンの法則といいます。クマを例にしてみると北に住むシロクマは大きく、南に住むマレーグマは小さく、象においても、絶滅してしまいましたが、マンモスは南に住む象よりはるかに大きかったようです。理由は体内部で産生された熱は、主に体表面に運ばれ皮膚より放散されます。身体が大きくなれば、体表面積は増えますが、体熱の産生は体積に比例して身体が大きい程、多く産生されます。しかし、体表面積は同じ割合だけ増すわけではないので、体表面積が増えて熱が発散されても残った量が多く、体温を保つには大きいほうが有利なのです。つまり、身体が大きくなるほど、熱産生が大きくなり、熱放散の割合は小さくなるということです。
 当然、人も動物ですので、寒い地域の人の身体が大きいというのは、体表面積と容積の割合で熱産生に有利になり、必然的に大きくなっていると考えられます。確かに日本国内でも、北海道や東北の人の方が身長が高い人が多いのも頷けます。しかし、最近の気温上昇を考えるとこれからの日本人の身体は、小さくなる可能性が出てくるということになります。また、姿勢も悪くなっているので、お子さんを長身に育ってもらいたいなら、姿勢に気を付けることと、寒い地域に移住することが良いかもしれません。
by 頃僕来
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