風邪を引いた時、のどが痛い時、咳も一緒に出ますよね。なぜ咳が出るのでしょうか?咳は気管・気管支・細気管支のいずれかに異物が入ったり、炎症などの異常がある際に起こる防御機能です。辛い咳ですが、どう言った役割があるか確認していきたいと思います。
① ウイルス・細菌、ほこりなどの異物が身体に入ってこないように、外からの異物に対する防御反応の役割があります。呼吸により異物が体内に入り込むと、咽頭、気管、気管支など気道の粘膜表面にあるセンサーが異変を察知します。その刺激が脳にある咳中枢に伝わり、横隔膜や肋間膜などの呼吸筋に指令が出され咳がでるようになっています。この一連の流れを「咳反射」と言います。
② 気道に溜まった「痰」を外に出す役割があります。気管内面は線毛と線毛上皮細胞で構成されており、粘液を分泌する気管腺が備わっています。粘液は粘膜の表面を潤し保護しています。更に粘液が空気と一緒に体内に入ってくるウイルスや細菌、ほこりなどのゴミを絡めとり「痰」となり、気管や気管支の壁にある線毛の動きにより咽頭へ送り出され、外へ吐き出されます。
大切な役割りがある咳ですが、咳を抑えることはできないのでしょうか? 咳の役割は、異物を排除するのですから、咳の原因となる異物を体内に入れなければいいのです!つまり咳の原因は呼吸にあると言っても過言ではありません。鼻から息を吸う鼻呼吸では、外気を取り込む際に一緒に入ってくるウイルスや細菌、ほこりなどを排除する機構が備わっています。しかしながら、口呼吸をすると鼻のように外気に対する備えがない為、風邪や感染症、アレルギーの発症も増加してしまいます。 また、正しい呼吸は、姿勢とも関係します。姿勢が良くないと鼻呼吸は、でき難くなり、口呼吸になってしまいます。鼻呼吸は、感染予防、咳の予防だけでなく、ダイエットにも効果があります。これからの時期は、風邪などの感染症の症状を訴える方が増えてくると思います。ぜひ意識して姿勢を整えて、鼻呼吸に取り組んでみてください!
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