我が国をはじめ先進国の人間は「きれい好き」で、衛生状態も非常に良くなっています。それは、良いこともありますが、良くないことも起こります。
例えば、“A型肝炎”は、子どもの頃に罹ると「無症状」か「非常に軽症」で終わります。現在70歳以上では、8割くらいの方が抗体を持っていますが、60代以下ではほとんど抗体を持っていません。下水道もなく衛生状態の悪い状況では、小児期に知らず知らずのうちにA型肝炎に感染して免疫を持つようになったのだろうと思われます。現在のように衛生状態が良くなって抗体を持たなくなり、ヒトの感受性がどんどん高くなってきたことは感染症が増加する原因の一つと考えられます。
また、地球温暖化の影響が疑われています。フランス南部でチクングニヤ熱(蚊などにより媒介されるウイルス性の伝染病)が出るなど、これまで見られなかった感染症が温帯地域で発生するようになっています。開発のために、それまで人間が立ち入らなかった 熱帯雨林のような場所にも入っていき、生態系を変えてしまうことにも影響がでています。その代表例が“エボラ出血熱”です。ヒトにおいては非常に重症になりますが、基本的には接触感染のため、感染はあまり広がりませんでした。
我々は、目に見えない微生物とも共同して生きています。しかし、必要以上に微生物を排除しようとしたり、活動テリトリーを拡げ過ぎると思わね感染源を呼び込むことになってしまいます。今回の新型コロナウィルスノ感染予防においても、除菌、殺菌を強く言われていますが、我々と共生し、我々を守ってくれたり、身体に良い作用をするウィルスや細菌なども除去することになり、却って感染し易い身体になっているかもしれません。アルコール除菌し過ぎて、手がボロボロになっていると非常に感染し易くなりますので、ホドホドにしてくださいね。
by ドクトル・ノブ
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