「お酒は太る」と言われていますが、「お酒が太る」と簡単に断言できない理由は、太るメカニズムが複雑なうえに、酒類によっては糖質が多かったり、飲酒と食事が切り離せなかったりと、純粋にアルコールだけの影響を考えて済む話ではないからです。つまり「お酒で太る」にも、①アルコールが直接の原因となる場合、②酒類に含まれる糖質(炭水化物のうち食物繊維を除いたもの)に原因がある場合、③飲酒と行動パターンに関係がある場合があり、それぞれが関与しあっています。
世界各国のさまざまな肥満に関する研究結果をまとめた論文では、少量~中程度の飲酒では結果がまちまちで、過度の飲酒はおおむね体重増加につながると結論づけています。純粋なアルコールのカロリーは、7.1kcal/gで1973年から世界中で採用されています。一般に糖質やタンパク質は4kcal/g、脂質は9kcal/gとされているから、なかなかの数値です。例えば、ビール1缶分のアルコールは14gで、単純計算で約100kcalに相当するので、飲みすぎれば太るのも当然と言えます。
一方で、「アルコールのカロリーはすぐ消費されるから太らない」という話を聞いたことがあると思います。アルコールを摂取すると、1~2時間のうちに胃や小腸で吸収され、肝臓~筋肉・臓器で分解されます。その中間生成物である酢酸が、筋肉などで最終的に炭酸ガスと水に分解されるときに、熱エネルギー7.1kcal/gを放出されるのでアルコールのカロリーとされています。ポイントは、短鎖脂肪酸の酢酸は、「体に脂肪がつきにくい」健康オイルとして注目の中鎖脂肪酸(MCTオイル)よりも、さらに分解されやすく、体内で優先して使われるから「太らない」と言われるのだと思います。しかし、実際の酒類ではアルコール度数だけでなく、含まれる糖質の量がカロリーに大きな影響を与えています。
太らないようにするためには、適度に嗜むくらいにする方が良いようですね。
by 頃僕来
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