がんの予防の観点から、食生活とがんとの関連についての研究が進んでいます。最新の科学的根拠(エビデンス)に基づき、がんのリスクを高める食品や予防効果のある食品について、国立がん研究センターは、〔1〕野菜と果物が食道がんのリスクをほぼ確実に下げる〔2〕食塩・塩蔵食品が胃がんのリスクをほぼ確実に上げる〔3〕食道の粘膜を傷つける熱い飲食物が食道がんのリスクをほぼ確実に上げる―ことが明らかになったと報告しています。予防の可能性が示唆される食品はほかにもあり、今後エビデンスが増えた場合に「ほぼ確実」への移行も考えられます。加工肉や赤肉は大腸がんのリスクを上げる可能性が高いと思われますが、赤肉には鉄や亜鉛、ビタミンB12など必要な栄養素も多いです。日本人は欧米人に比べて肉の摂取量が少ないため、「国際的な基準である週に500グラム(調理済み摂取量。生肉では1日約100グラム)を超えない範囲で積極的に取ることが望ましい」と言っています。
一方、サプリメントで高用量のβカロテンを摂取すると肺がんのリスクが増加するという国際的な研究報告もあります。しかし、食事から摂取する場合は、がんや心血管疾患の予防も期待できるようです。だから、がん予防にこだわり、特定の食品を過剰に摂取したり、避けたりすると、予防効果がないばかりか何かしらの弊害が生じることが多いと思われます。
重要なのは摂取量で、野菜と果物は1日当たり約400g、塩分は1日当たり成人の男性が7.5g、女性は6.5gまで、塩蔵食品は週に1回程度が推奨されています。熱い飲食物は極力控えて、過度な飲酒はがんのリスクを確実に上げるとされるため、アルコール換算で1日約23g(ビールなら大瓶1本分)までにする方が良いようです。食物繊維やカルシウムが大腸がんのリスクを低下させるというエビデンスも増えつつあるので、積極的に摂るように勧められていますが、サプリメントでなく食事で摂るようにする方が良いようです。また、適度な運動をすることでがん予防効果は、グンと高まりますので、取り組むようにしたいですね。
by スカラー
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