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アルコールと食欲

 さんざんお酒を飲んで、料理もいっぱい食べて満腹なはずなのに、どうして「シメの一品」を食べたくなるのでしょうか。お酒の大部分は水ですので、たくさん飲めば飲むほど、体にたくさんの水がはいっていくはずです。ところがお酒を飲むと、のどが渇きます。それには2つの理由があります。
のどが渇く理由
1.お酒に含まれるエタノールには、脱水作用、つまり体の細胞や組織から水分を引き抜く作用があります。
2.エタノールには抗利尿ホルモンの分泌を減らす作用があるので、お酒を飲んだときは、体の水分が尿としてたくさん体の外に出てしまうことになります。
こうしたエタノールの作用のため、体内の水分が失われ、のどが渇きやすくなるので、スープ主体のラーメンやお茶漬けが欲しくなるのです。
 また、エタノールは、胃や腸から吸収された後、肝臓で代謝され、アセトアルデヒドそして酢酸へと分解されてから、体外へ排泄されます。このときエネルギーが必要なので、飲酒量が増えると、大量のエタノールを分解することになり、エネルギーも大量に消費されることになります。(これがアルコールはエンプティカロリーと呼ばれる所以です)そして、エネルギー源となる血液中のグルコース濃度(血糖値)が低下し、「ガス欠状態」になるのです。これを補うために、脳の視床下部にある食欲の中枢が指令を出して、食事をとるように促します。お酒を飲むと、食が進み、ついつい食べ過ぎてしまうのはこのためです。さらに、お酒を飲むと、エタノールの作用によってインスリンの働きが低下し、満腹中枢のグルコースに対する感度が低下します。その結果、糖分をとっても、なかなか満腹感が得られなくなります。だから、満腹感を得るために、さらに何かを食べようとしてしまうのです。
 お酒を飲むときは水も飲み、シメの一品が欲しい時はなるべく軽いもので済ませ、「この食欲は脳が騙されている」と心得ましょう。
by chirune
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