最近では「イーストフード不使用」「乳化剤不使用」などの表示があるパンをよく見かけます。そう書いてあるということは、それらが使用されてるパンは、身体に良くない…と考えるのが、一般的な心理かもしれません。
パンは焼く前に「発酵」させることで膨らみ、ふわふわになります。この発酵に不可欠なのが「イースト菌」で、イースト菌は、パン生地の糖を餌にして炭酸ガスとアルコールが発生することで焼きあがったパンがふわふわになるのです。イースト菌は酵母の一種で生物ですから、エサが必要です。そのエサがまさに名前の通りの「イーストフード」。工業に使われる添加物は16種類あり、塩化アンモニウム、塩化マグネシウム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムなどがあり、加工助剤として臭素酸カリウムがあり、このうちから4~5種類を混合し、「イーストフード」として用いているようです。つまり、「イーストフード」と表記されていても、その中身は全てが同じものではなく、何が入っているのかは分かりません。そして添加物の中には有害性を疑われているものも含まれるため、「イーストフード」とひとくくりに書かれることで、「イーストフードが入っているなら、身体に良くないのでは?」という考えが広まったのだと思います。
また、「乳化剤」は食品をクリーミーにする添加物ですが、乳化剤もイーストフード同様、成分が単一ではなく、その成分の中に有害性を指摘されたものが含まれているため、健康に良くないのでは?と考えられるようになったようです。
先ほど「有害性を疑われているもの」と書きましたが、それが毒性がある化合物であったとしても、どの程度の量で身体に良くないか解りません。だから、イーストフードや乳化剤を含んでいたとしても、必ず健康上に問題が出るわけではありません。つまり、「食べ過ぎないように気を付けよう」そう意識を向けられたら、良いのではないでしょうか。
by chirune
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