スマートフォンを多用する50代以下の世代で、心身に不調をきたす人が増えているようです。情報収集・発信、ショッピング、ゲームや動画視聴などで「長時間利用が当たり前」という依存状態もすごく多いとのことです。そして、診療の現場では、脳への負担増が原因で認知症に似た症状に陥る患者が増えており、スマホ依存のリスクを指摘する声が高まっています。
認知症など脳機能に障害をきたした患者らを診療するクリニックでは、高齢患者が大半を占めていたのが、ここ10年ほどで急増しているのが30~50代の若年患者とのことです。その特徴として、「人や物の名前が出てこなくなった」「簡単な計算さえできなくなった」など、日常的に深刻な物忘れの症状に悩まされているとの訴えが多いようです。こうした症状はアルツハイマー型認知症と似ているものの、MRIなどの検査では、異常はみられません。しかし、生活歴の聞き取りのほか、認知機能テストなども用いて調べていくと、脳機能の低下が確認できるようです。若年患者の多くは、SNSやゲームアプリなどを閲覧し続けるスマホの長時間利用が常態化し、依存症ともいえる状態に陥っており、脳は絶えず膨大な情報にさらされ、大きな負担がかかっている状態と考えられるようです。
スマホ認知症に陥ると、段取りや計画に沿って物事を進める「遂行実行機能」が低下し、コミュニケーション能力や企画力・創造力の低下なども表れるようです。また、心身の状態をコントロールしている前頭葉の機能低下も出て、手足の痛み、動悸、めまいなどさまざまな体調不良にもつながって、突然怒り出す、泣き出すなど情緒が不安定となる人もいるようです。ただスマホ認知症は、脳過労で記憶の整理整頓に支障が出ている状態であり、生活習慣の改善で回復は可能です。スマホから距離を置き、「ぼんやりする時間」を作り、体を動かすことも脳機能の活性化に役立ちます。つまりスマホをホドホドにして、身体を動かすことで改善できるようです。
by 自奇留
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