今までは、哺乳類や鳥類は恒温動物、魚類などは変温動物と習ったのですが、現在の生理学の教科書では、「内温性」「外温性」「異温性」という言葉が使われているようです。内温性とは、体温が代謝熱によって生み出されることを指し、恒温動物は代謝熱を使って、自律的に体温を維持している内温動物と言い換えられることになります。外温性とは、体温が主に外部環境によって変化することを指します。太陽光の熱などを体に吸収して自身の体温とし、外部環境で変化する動物(変温動物)が該当します。そして、異温性とは、恒温動物において体の部位、もしくは生理状態の違いにより体温が大幅に異なることをいいます。
動物が活動するには、代謝が欠かせませんが、代謝にはある一定の体温が必要とされており、体温が低下すると活動が行えず最終的には死んでしまいます。この理由から、外温性を持つ動物は、寒い環境では体温を維持できないので、極端に寒い場所では生きられません。日本においても、冬の間、カエルやヘビなどの外温動物は、冬眠などの行動で冬を乗り越えます。
一方、内温動物は、自分の体の中で熱を生み出すことができるため、周りの環境が寒くても活動をすることができます。さらに、内温動物は、高温の環境でも汗をかくことや呼吸で体温を下げ、活動することができます。しかし、デメリットもあり、内温動物の体温は食糧からも生み出しているため、長期間の食糧不足に陥ると、代謝活動が出来なくなり、体温が下がり、生命の維持ができなくなってしまいます。対して、外温動物のワニ等は、外部の熱を利用し体温を維持しているため代謝活動自体が少なく、加えて運動量が低く、消費エネルギーも少なくなっているので生存できるようです。
最近は、エアコンなど外部の働きによって温度などの環境をコントロール出来るようになりましたが、我々が本来持っている内部の機能により環境に適応する能力が衰えていかないかと懸念されます。
By ルン
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