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平均体温

 60年前の10歳から50歳前後の健康な日本人の男女3,000人以上の体温を計測したところ、その平均値は、36.89℃±0.34℃(ワキ下検温)で、全体の約7割の人が36.6℃から37.2℃の間に入ったとのことです。しかし、現在の日本人の平均体温は、かなり下がっていて、テルモ体温研究所の調査では、36.14℃と約0.75℃も下がっています。
 正確に体温を計測しようと思えば、最も信頼できる水銀体温計をしっかりと、10分以上中心体温に近い脇の下の動脈(脇窩動脈)のそばで、はさんでおく必要があります。3分計や1分半で測れる予測式電子体温計では正確な温度は確認できず、過去のデータと照らし合わせて理想的な体温として36.5度位というのが日本人の健康体温として扱われています。また、日本では習慣として脇の下で測ることがよく行われていますが、この測定するのが主流となっている国は世界中で数ヵ国しかなく、欧米では口腔内、あるいは直腸で測定されています。
 一方、欧米人は、38度が平熱であるとする場合が多いようです。体温は、何に一番依存するか考えると血液になります。欧米人と日本人では血液の比重が違います。赤血球の日本人の正常値は400~500万個/㎣に対し、アメリカ人の正常値は470~610万個/㎣となります。つまり同じ血液量の中ではアメリカ人のほうが赤血球数が多く=比重が高い=濃度が濃い=蓄熱量が高い=体温が高いという図式になり、そのために体温が高いと考えられています。
 1日のうちの体温変化は、ほぼ1℃以内におさまるのが普通です。人によっては平熱に大きな違いがあり、発熱の基準も一概にはいえません。自分の平熱より明らかに高ければ発熱だということになります。なお、感染症法では37.5℃以上を「発熱」、38.0℃以上を「高熱」と分類しています。
By ルン
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