新型コロナウィルスの感染に対して、為す術がないのかと言えば、実際に2002年末に発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)は、封じ込めることに成功し、現時点でウィルスは研究機関の冷凍庫に保管された状態になっているようです。SARSコロナウィルスは、元は鼻風邪を起こすようなコロナウィルスだったと考えられますが、変異により強力になったと言われています。最初に発生した時の社会の不安は非常に大きく、パニックになりましたが、人類にとって幸いだったのはその症状です。
SARSコロナウィルスは、まず喉で増殖して初期症状を発現し、それが肺にわたって増殖すると、2週目に 非常に重症になるのです。ところが1週目は、増殖効率が低く、そのためウイルスが外に出る量も比較的少ないので、その時点では感染する確率も高くありません。しかし、いったん肺にウィルスが広がると、重篤な肺炎を起こします。こうなるとウイルスの増殖も多く、しかも咳がひどくなるので、感染が広まるという経過を辿ります。これがSARSのアウトブレイクです。つまり、熱が出た1週目に素早く隔離してしまえば、それ以上の拡大を防げたのです。SARSはこうして鎮圧することができました。
そして、この経験があって、新型インフルエンザ発生時にも 隔離して鎮圧しようというプロジェクトが立ち上がったことがありましたが、これはまったく意味がありませんでした。インフルエンザは症状の経過が異なり、発熱する前から感染性があるため、熱が出たからと隔離しても、時すでに遅しです。 一口にウィルス性の感染症と言っても対応は千差万別ということです。
今回の新型コロナウィルス(COVID-19)のはっきりとした特徴が分かれば、対処の仕方は決まってくるはずですが、まだ手探りの状態なので被害が大きくなっているようです。
By キンバリー
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