「甲状腺」は首の真ん中、のど仏のすぐ下の4~5cmほどの蝶々が羽を広げたような形をしていて、女性の方が男性より大きく高い位置で、気管に張り付くような状態にあります。 外からはほとんど判りませんが、甲状腺の病気になると腫れてくるので、首の下が太くなったように見えてきます。サイロキシン(T4)、トリヨードサイロニン(T3)といった甲状腺ホルモンを産生し、分泌して、体の代謝や成長などを調節する作用があります。
甲状腺ホルモンは、脳にある下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)によって調節されていて、甲状腺ホルモンが不足してくるとTSHが増加して甲状腺を刺激します。 逆に、甲状腺ホルモンが何らかの理由で増えすぎるとTSHの分泌は抑えられます。身体の「新陳代謝」を調節していて、 脈拍数や体温、自律神経の働きを調節し、エネルギーの消費を一定に保っています。 子どもの成長や発達、大人の脳の働きを維持するためにも欠かせません。だから、甲状腺の働きが低下して、血液中の甲状腺ホルモンが不足すると、様々な症状が出てくる状態を「甲状腺機能低下症」と言います。
元気がなくなり、疲れ易く、 寒がりになり、皮膚は乾燥してカサカサしてきて、声も嗄れてきます。また、便秘がちで、顔がむくみ、体重が増えてきて、動作が遅く、物忘れが多くなり、一日中眠くなったりします。
一方、血液中の甲状腺ホルモンが過剰になる場合は、「甲状腺機能亢進症、または、甲状腺中毒症」と呼ばれます。甲状腺機能亢進症の場合、暑がりで汗かきになり、脈が速くなって動悸がして、手や指が小刻みに震え、食欲は旺盛なのに痩せてきます。 また、イライラし、気ばかりあせりますが、体は疲れ易く、筋力が低下し、ひどいときには立てなくなったりします。
甲状腺機能の作用が、肩凝りと大きいことは、医療関係者もほとんどご存知ないと思います。機能低下症の多くが、肩凝りが原因になっていることが多いので、機能低下症の方は正しい姿勢や肩甲骨周辺の運動をするようにしてみてください。
by スカラー
クリックしていただくと順位が確認できます。
