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痩せメタボ?

 日本の20代女性の約20%が、体重と身長から算出する体格指数「BMI」で18・5未満の「痩せ」の状態にあるようです。「痩せ」の中に、「痩せメタボ」と呼ばれるような糖尿病のリスクのある人が確認されています。日本ではこれまで、10~20代の若年女性の「痩せ」が大きな社会課題だと認識されてきませんでしたが、若い時期の『痩せ』が女性の健康問題の原因になっていることが問題になっています。その代表的な影響が月経異常で、生殖をはじめ心身の機能を支える女性ホルモン「エストロゲン」分泌量の低下を招き、無月経を引き起こし、生殖しにくい状態を生じさせます。近年増えている2,500g未満の低出生体重児は、母親の「痩せ」がリスク要因となっています。また、女性の骨量のピークは20歳ごろといわれており、この時期に骨量の維持や増加に関わるエストロゲンが不足すれば、骨粗鬆症に繋がり易く、糖尿病のリスクも上昇します。
 一般的には肥満により糖尿病リスクが上がるとされていますが、糖尿病の専門医は「痩せているのに、血糖を下げるホルモン『インスリン』の効きが悪くなり、食後に高血糖となる『耐糖能異常』となっている若い女性が多くいることが研究結果で確認されていると言っています。若いやせた女性には、食べる量が少ないだけでなく、運動量が少ないので、筋肉量が少なく、働きが悪いという健康的とはいえない状態の人が多い傾向があるようです。こうした点が、太った人と同様に糖尿病のリスクを高めていて「痩せメタボ」と呼ばれています。
 日本の若い女性の痩せることへの関心は根強く、全国の16~23歳の女性1千人を対象に行った調査によると、BMI25未満の「普通体重」「低体重(痩せ)」に該当する人のうち、痩せたい願望のある人の過半数が、自分自身を「太っている」と認識しています。『痩せていることが良い』とするイメージによって、食べない、運動しないという不健康な行動をとると、様々な健康リスクに繋がるので改めていただきたいですね。
by ガロア
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