以前のブログ(2020年1月2日投稿)で、英語と日本語では発音の仕方が根本から異なっており、日本語の発音は口発音を基本としているのに対して、英語は喉を開いて声にしないとアクセント、イントネーションなどが伝わりにくいため喉発音になるということをお伝えさせていただきました。口発音と喉発音では何が違うかというと、その反響のしかたが違ってきます。英語を母国語とする人は、喉の奥の空間を広げて話しており、その結果反響が深くなります。それにより、日本語の母音は「ア・イ・ウ・エ・オ」の5個だけなのに対し、英語の母音の数は細かく分類すると26個にもなります。(「Jones式発音記号」による)
この発音の仕方の違いが、日本人が英会話を苦手とする理由の一つとして考えられます。実際ネイティブの先生には、日本人がなぜ音の区別がつかないのかが理解できないようです。英語を主として使っている人たちは、日本語の音はすべて区別できますし、慣れれば、すべての音を発音できます。しかし、日本人には、この理由が理解できず、分からないので、発音の指導時に、舌や唇をおおげさに動かしたり、口を大きく開けたりして発音指導することが多くなります。おおげさに教えれば、ネイティブ音に似たような音がすることがたまにあります。巻き舌で発音すればRに少しだけ似た音が出ます。唇を丸めればWに似たような音が出ます。しかし似ているとはいえ、おおげさな発音法は決してネイティブ音と同じにはなりませんでした。
音をつくり出すメカニズムにおいては、唇、舌、あごの動かし方は非常に些細なことなのです。木にたとえると、葉っぱや枝です。日本人はこれまで、些細で表面的なものをおおげさに行うことで英語の発音を試みました。これでは正しい発音ができなくて当然です。英会話を上達させたいと思ったら、発声法から見直す必要があるかもしれません。
By ルン
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