第3腓骨筋は、すねの外側に位置する筋肉で、足首や足の動きをサポートする役割を持っています。腓骨筋群の一部で、長腓骨筋、短腓骨筋に次いで3番目の腓骨筋という意味で名付けられたようです。主に足首の背屈(つま先を上げる動作)と外反(足を外側に反らす動作)に関与します。この筋肉は人によって発達の程度が異なることが多く、日本人の4.5%、白人の8%、黒人の9%の割合で欠如すると言われており人種的差異がある比較的小さな筋肉と考えられています。下腿筋間中隔の下部、一部は腓骨の前縁から起り、伸筋支帯を通って足背に出て第5中足骨の底部背側に付いていて、深腓骨神経に支配されています。
第3腓骨筋の特徴として、他の腓骨筋(長腓骨筋や短腓骨筋)に近接していますが、機能的には足首を外反させる役割が強く、この動きは、バランスを取る際や、足が不安定な地形を歩くときに重要です。また、第3腓骨筋は、足首を上に引き上げる動作に作用しますが、これは歩行やランニング時に、足を地面から持ち上げるために重要です。
足首を多く使う活動、特に不安定な地面でのランニングやスポーツによって、第3腓骨筋が疲労することがあります。筋肉が緊張すると、足首の動きが制限され、痛みを伴うことがあります。繰り返しの負荷や誤った使い方により、第3腓骨筋の腱に炎症が生じて、進行すると、足首や足の外側に痛みが現れ、歩行やランニングに支障をきたすことがあります。
足首の柔軟性を保つために、第3腓骨筋を含む腓骨筋群のストレッチを行うことが重要と言われていますが、足首の安定性を高めるために、足首を強化だけでなく、内転筋やハムストリングス、殿筋群の働きも重要になってきます。第3腓骨筋は、足首の背屈や外反を助ける小さな筋肉ですが、バランスや歩行において重要な役割を果たしているので、適切なトレーニングを行うことで、足首の負担を減らして、その機能を引き出すことが、怪我の予防に繋がります。
by 筋誤労
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