お尻の病気で思い浮かぶのは、日本人の3人に1人が発症するとされる「痔」と思います。排便時に苦痛やストレスを味わった経験のある人も少なくないようです。
便が出なくていきみ過ぎると、いぼ痔や切れ痔に繋がり易いですが、痔になる人は、ほぼ便秘がちなようです。そして、重要なのは、便秘の原因です。まず便秘は『機能性』と『器質性』の2種類に大きく分けられますが、腸の働きの低下による『機能性』の便秘は、それほど深刻ではありませんが、なかには、自律神経の乱れから便が出にくくなっているケースもあります。この場合、糖尿病やパーキンソン病の兆候である可能性もあるので、注意が必要です。
そして、腸の形態に異常が見られる『器質性』の便秘は、大腸がんや腸のねじれ(腸捻転)、ポリープなどによって腸管が狭くなったり、塞がっていることが原因なので、危険と考えられて、早期に手術を勧められます。
便秘は、女性に多いと思われがちですが、『慢性便秘症診療ガイドライン』によれば、60代以降から男性の慢性便秘症患者数が急増し、80代以降になると男性と女性の割合が逆転するとなっています。しかも、患者が高齢になるにつれて「器質性」の便秘の割合が多くなるようです。
便秘は腹痛を伴いますが、『機能性』の場合は痛みに波があり、痛くなったり良くなったりします。それに対して、深刻な便秘である『器質性』は、ずっと痛い状態が続くという違いがあります。痔や便秘になったと思ったら放置をせずに、胃腸科や肛門科などの医療機関で、確認する方が良いと思います。部位が部位だけに診察を受けることをためらいがちな病気ですが、決して侮ってはいけないようです。
便秘も痔も、食生活の改善と適度な運動で、治ります。痔にならないためにも、適度な運動を心がけるようにしてくださいね。
by 珍香鈴
クリックお願いします。
コラム
COLUMN
人気の投稿
最近の投稿
アーカイブ
CONTACT
お問い合わせ・ご予約はお気軽にどうぞ
お問い合わせフォーム
06-6645-5885