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腸内細菌

 腸内には細菌がおよそ1000種類、100兆個も生息していると言われています。腸内細菌には「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌(ひよりみきん)」の3種類に大別され、それぞれ作用やからだに与える影響が異なります。善玉菌は消化吸収の補助や免疫刺激、ビタミンの合成や健康維持、老化防止などへ影響がある菌で、代表的な菌にはビフィズス菌や乳酸菌があります。反対に悪玉菌はからだに悪い影響を及ぼすとされ、代表的な菌にはウェルシュ菌・ブドウ球菌・大腸菌(有毒株)があります。作用は、腸内腐敗、細菌毒素の産生、発ガン物質の産生、ガス発生などが挙げられ、便が黒っぽい色で悪臭がある場合は、腸内細菌のバランスが悪くなっている状態が考えられます。また、日和見菌は健康なときはおとなしくしていますが、からだが弱ったりすると腸内で悪い働きをする菌で、代表的なものにバクテロイデス・大腸菌(無毒株)・連鎖球菌があります。
 この腸内細菌は、年齢によって割合が変わってきます。胎児は、ほぼ無菌状態に保たれています。母乳を飲んでいる乳児は、母乳中の乳糖、ガラクトオリゴ糖を栄養源として、ビフィズス菌が増殖し始めます。赤ちゃんの便が黄色っぽく臭くないのはビフィズス菌優位の腸内環境になっているからです。離乳期以降、離乳食を食べ始めると、大人の菌叢へと変化していきます。成人では、10~20%台の占有率でビフィズス菌が腸内に存在しています。高齢になると、ほとんどの場合ビフィズス菌は減少し、若年ではまず検出されなかったウエルシュ菌などの悪玉菌が、高確率で検出されるようになります。
 腸内細菌の中で一番数が多い菌は日和見菌で、次に善玉菌が多く、悪玉菌は少数です。腸内細菌の種類は個人によって極めて多様で異なり、さらに食事や住居地等の生活環境などの要因によっても異なるとされています。さらに、抗生物質の飲用や食中毒では腸内細菌は大きく変動しますが、時間の経過とともに元に戻るとの報告があります。健康の維持・増進には、腸内細菌のバランスの良い腸をつくる必要があります。
By ルン
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