日本人には馴染みのある禅。その教えの中に「身心」という言葉があります。
禅という言葉の語源はインドの古代言語であるサンスクリット語の「ディヤーナ」。意味は瞑想。つまり、心を静め集中を持続した状態をいいます。禅僧は昔から心を整えるために座禅によって身を整えることからはじめました。
　まず意識を向けるのは身体、身体を整えれば心は自然に整っていくという考え方です。心配事やイライラで気持ちが落ち着かないとき、その感情をコントロールするのは簡単ではありません。身体を動かしたり何か他の事に集中して気分転換をしているうちに、いつの間にか心配事を忘れていた、などという経験はきっと誰もがあると思います。心と身体は繋がっているので、目には見えない心ではなく、まずは身体にアプローチしていきましょう。ということなのです。
　近年ダイエットや美容法としてブームとなっているヨガですが、本来の目的は快適で安定した心を作ることにあります。そのための手段としてアーサナ(ヨガのポーズ)や呼吸法を実践していきます。様々なポーズを通しての鍛錬と、深い呼吸を意識することで、集中力が高まり、穏やかでリラックスした精神状態を作り出すことが出来るのです。まさに心を整えるために身体を動かす、禅語の身心の意味するところと同じと言えるでしょう。
　更にヨガをすることで、身体と心には様々な効果が期待出来ます。継続してヨガを行っていけば筋力が向上し、姿勢も良くなります。柔軟性も増すため、しなやかでケガをしにくい身体に変わります。
　さらに血行が良くなり内臓が活性化され、体内環境が整っていきます。また、深い呼吸を繰り返すことで、交感神経から副交感神経優位の状態へスイッチし、リラックス状態へ導きます。不安やイライラした気持ちが落ち着き、ストレスが和らぎます。
　新しい年を気持ちよくスタートするために、今年は是非ヨガを通して自分の身体と向き合ってみませんか？
by　ヨガインストラクターChieko

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