今年5月の熱中症での救急搬送の人数が、昨年と比べ、今年は3441人と昨年の約二倍異常に増えているようです。熱中症の外的要因は、一般的に高い気温と考えられていますが、実は高い「湿度」も影響しています。実際、同じ最高気温32.5度の日で比較すると、湿度が41%の日と、56%の日で、熱中症の救急搬送数は、2倍近く差があったと報告されています。
では、なぜ湿度が高いとなぜ熱中症が多くなるかというと、汗を上手に蒸発させ難くなるからです。体が熱くなると、熱を下げるために汗が出ますが、その汗が蒸発するときに気化熱として身体の表面から熱を奪っていきます。しかし、湿度が高く空気がジメジメしていると、洗濯物が乾きにくいのと一緒で、汗も蒸発しにくくなります。つまり、湿度によって汗が蒸発しにくくなると、「熱を下げる作用」が十分に働かなくなってしまい、それで熱が体内にこもりやすくなり、熱中症のリスクも高まることになります。
熱中症の予防には、適度な運動による汗を自発的にかく習慣がとても大切になります。また、他にも手のひらには「AVA血管」という血管があり、それを冷やすことも効果的です。動静脈吻合という意味のAVA血管は動脈と静脈をつなぐバイパスのようなもので、普段は閉じていますが、体温が高くなると大量の血液を流して熱を放出する役割があります。動脈と静脈どちらも繋がっているため、AVA血管を冷やすと冷えた血液が大量に全身をめぐり、体温上昇を抑えることができるという仕組みです。しかし、保冷剤や氷だと冷たすぎて血管が閉まってしまうので気持ちいいと感じる、12度前後くらいが適温です。熱中症対策としては、適度な運動で、汗を上手にかくための準備と適度な水分補給が大切です。暑いからと言って、ジッと家に閉じこもるのは良くないですよ。
by コオロギ
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